遍路は続くよ

2021年3月から始めた歩き遍路の日記を綴る

九度山⇒慈尊院⇒高野山町石道⇒大門⇒奥の院 2001年12月12日(日)

雨で遅らせていたラストラン。日曜日に実行。5時の京都河原町の始発乗車。f:id:nippon-henro:20211213122848j:image淡路で乗り換え天下茶屋。6時35分発f:id:nippon-henro:20211213122951j:imageの南海高野線急行に乗り、橋本発7時20分f:id:nippon-henro:20211213122934j:image極楽橋行きに乗り継ぐ。7時40分九度山下車。f:id:nippon-henro:20211213123012j:imageさすが世界遺産の道。道標もしっかりしている。車道をとことこ。7時50分。真田庵到着。f:id:nippon-henro:20211213123035j:image
f:id:nippon-henro:20211213123033j:image思っていたより質素な感じ。更に足を進め世界遺産、女人高野「慈尊院」に8時5分到着。f:id:nippon-henro:20211213123106j:image
f:id:nippon-henro:20211213123102j:image弘法大師が母に会うため九度山から下りてきたので九度山らしい。女人高野ということでおっぱいがたくさん。ここから熊野古道高野山町石道」f:id:nippon-henro:20211213123131j:imageを行く。ここから町石道が180町続く。道は整備されて道標もしっかりしている。四国とは違って歩きやすい道が続く。8時30分展望が開け朝霧の向こうに街並みが美しい。f:id:nippon-henro:20211213123151j:image8時25分六本杉。f:id:nippon-henro:20211213123235j:image歩速は5,5キロペース。結構早い。遍路さんはいないけれど、町石道はハイキング登山コース。f:id:nippon-henro:20211213123213j:image日曜日で結構多くの人が歩いている。次々と「お先にー」と追い越す。四国で鍛えた成果。9時40分、古杉通過。f:id:nippon-henro:20211213123318j:imageトレランの若者が次々追い抜いていく。9時45分。二つ鳥居通過。f:id:nippon-henro:20211213123342j:imageゴルフ場に出る。一つ道を間違え、気が付くとゴルフコースのカート道を歩いている???ほぼ100メートル間隔の町石もない???間違えた!引き返し熊野古道に戻る。ロス10分。10時15分、神田地蔵堂通過。f:id:nippon-henro:20211213123405j:image10時30分、後100町。f:id:nippon-henro:20211213123423j:imageどんどん勾配を上げていく。10時45分、あと90町。f:id:nippon-henro:20211213123440j:imageやっと半分。11時25分。車道を横切り矢立。f:id:nippon-henro:20211213123502j:imageあっこの風景。昨年11月30日に車で通っている。そうだ去年高野山に来ている。その時は母も義父もまだそこそこ元気だった。まさか1年後に歩いて高野山に行くなど思いもよらなかった。11時25分、袈裟掛け石。そのあと押上石、鏡石通過。f:id:nippon-henro:20211213123528j:image
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f:id:nippon-henro:20211213123532j:image12時45分あと10町。f:id:nippon-henro:20211213123548j:image12時50分、大門到着。f:id:nippon-henro:20211213123610j:image
f:id:nippon-henro:20211213123613j:image去年お昼を食べた釜めし「つくも」。13時、町石1町。13時5分、檀上伽藍。f:id:nippon-henro:20211213123656j:image
f:id:nippon-henro:20211213123654j:image13時10分、金剛峯寺f:id:nippon-henro:20211213123714j:image13時25分、一の橋。f:id:nippon-henro:20211213123751j:image
f:id:nippon-henro:20211213123746j:image静寂が続く。大杉がパワーを放つ。13時43分「奥の院」到着。f:id:nippon-henro:20211213123812j:imageお大師様の前でローソク、線香、最後の般若心経。軸、白衣、納経帳の押印を済ませる。初めのうちは押印や納経が先への励み。途中から最後までという呪縛へ変わっていく。そして完結。やっと解き放たれる。遍路の途中で金剛杖は省略、頭陀袋も省略。しかし軸と白衣と納経帳はかさばるけれども省略不可。f:id:nippon-henro:20211213123850j:image
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f:id:nippon-henro:20211213123846j:image2度目からはもっと軽荷でゆとりを持って回れるかなとふと思ったり…。ここからは14時30分のバスでケーブル乗り場まで。f:id:nippon-henro:20211213123915j:image高野山ケーブル15時。f:id:nippon-henro:20211213123932j:image5分で極楽橋。15時25分発の特急を奮発。f:id:nippon-henro:20211213124002j:image
f:id:nippon-henro:20211213124006j:imageこうや10号。途中九度山駅15時51分通過。バス、電車は早いわ。16時50分に天下茶屋。座って帰りたかったので北浜から京阪急行。18時過ぎに祇園四条に到着し遍路旅はすべて終了

12日の記録  48753歩  30.7キロ

これまでの記録  2,006,272歩  1260.5キロ でした。

 

まとめ 

 歩き遍路さんと話すと、多くの方が「宗教心はあまりないので」とことわりを入れてから話される。多分宗教から遍路を志す人はそれほど多くないと思います。私自身、森羅万象には関心はあるけど、宗教というとのめり込む方ではない。両親や義父の死はきっかけの一つにはなったと思うが、無事終わり天上から喜んでくれたらいいなぁという程度。 

 何より四国の自然がよかったです。春に始まり夏、秋、初冬と四国の自然の移り変わりを堪能出来たこと。色の移り変わり。香、匂いの移り変わり。その中にあるお接待。人の優しさ。お大師さまがおられるからこそ、同行二人はいろいろなところで実感した。四国がいいのだと思う。ゆっくり歩いたからかもしれないけど。蛇さんにもかなり慣れたのも自身の変化かもしれない。歩いたからこそ、たくさんの生き物とも一緒にいることができたのだと思う。

 一周終えて、期待していたほどの感慨はない。でもまた二周目を行こうとは思う。気持ちがいいからというのが理由。嫌な思いが全くなかったし、嫌な人にも合わなかった。コロナ禍のマスク遍路で四国が静かだったこと、やかましい団体さんもほとんど見かけなかったこともあると思う。 

 何が変わったかと問われると何にも変わっていない。でも40日ほど歩けたということは、家族の理解があってのこと、健康を維持できたこと、それなりのお金があったからこそだと思う。今の体重は60キロ。最大からは10キロ減っている。お腹周りも、80センチオーバーでどこから見てもメタボだったのが、いまはズボンすべてがゆるゆるで、検診では「何かありましたか?どこか悪いところありませんか?」と聞かれるようになった。BMIは25くらいあったのが21。体脂肪も18くらいから13。内臓脂肪も14くらいから8.5。血液検査の数値も劇的に向上している。確かに自分でも痩せてきたと思う。脂肪が筋肉に変わってきたと思う。マラソンを毎日続けていた頃よりも今の方が元気な気がする。

 それに伴ってか、食生活も変わってきた。野菜時々肉から野菜野菜時々肉に変わってきた。結構食べいたのが、腹七分目になってきた。オートミールはいつでも。毎日アルコールを欠かさない日々から、週に二回はノンアル生活に変わった。薬が減ったというか減らした。歩き続けると身体の老廃物が汗と共に出ていくことを身体全体で感じる。デトックスの実感はある。何度も何度も汗かきまくり。汗をかくようになった。アンチエージングではなく、自然な体内の循環みたいなものがある。

 お金はかかる。例えば軸。三万円で購入。押印が五百円✖️90で四万五千円。表装が八万円。更に箱書きが再び奥の院へで三千円プラス交通費。これだけで十六万円ぐらいかかる。白衣(おいづる)が二つで七千円。朱印が二百円✖️90✖️2で三万六千円で四万三千円かかる。朱印帳も三千円プラス三百円✖️90で三万円。あと30泊の宿泊費二十一万六千五百七十円も半端な額ではない。バス代、JR代、飛行機代、タクシー代など交通費諸々も、食費も馬鹿にならない。究極の贅沢だと思う。どこが面白いのかとよく聞かれる。まぁ人それぞれ。

 人生観が格別変わったわけではないけど、少しずつ穏やかにはなってきているかもしれません。そのことで周りも少しは楽になるかもです^_^

 子どもたちには近い将来、自分の介護でお世話をかけたくないというのは、みんなそうだと思います。歩いて楽しくかつ健康で元気というのは、残された人生にとっていいことだと思いませんか。

 二巡目はもっとリラックスして歩きたいと思います。