朝食は6時。なかなかに豪華です。
結局奈良の娘さんと一緒にせリ割禅定を目指すことになり、ご主人に6時半に車で道の駅まで送っていただいて、農祖峠を目指して出発。あたり一面放射霧が立ち込めて水墨画のよう。高地だから冷えるのか。
鳥居トンネルからはすごい冷気風が吹いてきます。 なるほどトンネルを抜けるとそこは霧の中。 トンネルは登り勾配なので高地の冷気が吹き下ろしてくるんだ。 トンネルを抜けてしばらく車道を歩いて、ようやく農祖峠のとっかかり。 歩きやすい道が続く。畑峠、下坂場峠、ひわ田峠越えとは違う。 まるで京都北山の雰囲気。 ようやく頂上。 久万高原を歩き、橋を渡ると44番札所大寶寺の総門。もうすぐ。 巨大な杉の参道は重みを感じます。 仁王門。 なぜか巨大な草鞋。 更にパワー杉。樹齢何年だろう? 最後にこの階段を登ると本堂。 威風堂々。 大師堂も趣きがあります。 お地蔵さんも冬間近。 ここにも大勢。 あれっやばくない! それでも先を急ぐ遍路は自己責任で行くんだ! 遍路墓もあちこちにあります。 気分のいい緩やかな登り勾配を進みます。 遠くに久万高原の街並み。見納めか? 見守ってくださいます。 あまりヤバイ所もなく、峠御堂トンネル出口に降りることができました。 途中で八丁坂の宿にいらない荷物をデポして身軽になって先を急ぎます。8キロ程歩いてようやく45番札所岩屋寺のとっかかりの橋が見えてきました。 ここからが強い勾配。 車遍路さんもここからは歩きで山登り。結構きつい坂が続きます。 入り口の山門。 こんな階段や坂が上の方まで続きます。 遍路墓ここもあちこちにあります。きつかったのでしょう。 地蔵様も数えきれないくらいに あります。 ようやく岩壁の中に本堂が見えてきました。 3時を少し過ぎたので、断れられないか不安でした。せリ割禅定は1時間半くらいかかるので日がくれそうです。 でも無事に300円納めて36不動を周るお札と扉の鍵をいただきました🔑。 ここから始まります。 こんなお不動様があちこちにありそれぞれに決まったお札を納めるので、お不動様を探すのと、お札をマッチングさせるのに時間がかかります。 しかもかなり急な登り坂。 岩壁にそって進みます。 最後にいかつい赤不動。 ようやくせリ割り禅定の扉をいただいた鍵で開けます。 重みを感じます。 人1人がかろうじて通れる登り壁が見えます。リュックを預けてないと大変です。 本当に急なんだから。途中から鎖を頼ります。 ここからは80度くらいの岩壁を太い鎖で登りました。 上に21段のほぼ垂直の木の階段があります。階段は一部腐っていて登らないで下から遥拝して戻って来るように納経所でも言われたところです。さてどうしたでしょうか? 下りの方が足元が見えない分大変です。 特に壁の間は滑りやすく、足がかりも少ないので、天候のよくない日は辞めた方がいいです。落ちて亡くなられた方もいるという噂です。 ようやく終わり無事鍵を返すことができました。1時間あまりかかりました。
本堂の上にも祠があり、ここは誰でも上がることができます。 下りで足がすくむ人も多いです。丁度上がろうか迷っている女子大生2人がおられたので、励ましてガイドして喜んでおられました。
下に降りたら時間は5時を過ぎていました。あと6キロ弱。宿に電話して、すみません6時過ぎになります。
夕方なのでバスもなく...。急いで歩いているとさっきの学生さんが車で手を振って、通り抜けていきました。
我々としてはヒッチハイクしたくって手を上げたつもりなんですけど。古岩谷トンネルに吸い込まれて行きました。
でもなんとなんともう一度戻ってくれたではありませんか!医療系の学生さんで実習が終わったので観光しているとか。感謝して送っていただきました。前回一周目の時は、車のお接待は丁寧にご辞退していたのですが、2周目になるとそこまでこだわりません。しかもここは内戻りなので歩きは繋がっています。いい出会いができました。
おかげで宿にも5時過ぎに着くことができました。
去年歩いた時にここいやしの宿八丁坂に是非泊まりたいと決めていた宿です。その通りの素敵な宿でした。
自家菜園の野菜、こんにゃくの刺身などなど。
今日同行した女性は広島出身の奈良在住。奈良マラソン走るので、それまでに結願するとのこと。同宿の東京のおそらく70代後半のご夫婦はサンチャゴ巡礼も2人で行って楽しかったとか、今回は少し交通も含ませながら、あちこち楽しんで、今年中に結願されるとか。話が盛り上がりの中、7時半頃に青年が、やっと辿り着けました。道に迷ってわからんとこに出て、真っ暗で宿に電話したら、消防団の方が迎えにきてくれたとか...1人はとにかく大変。でも誰かが助けてくれる。
宿は一泊二食7,100円。洗濯機、乾燥機無料。浴衣、タオル、歯ブラシあります。
この日は31キロ、56000歩でした。でも同行した人のスマホの距離は36キロなのでちょいと我がスマホに不信感を抱き始めています