遍路は続くよ

2021年3月から始めた歩き遍路の日記を綴る

農祖峠→44大寶寺→45岩間寺 セリ割禅定 いやしの宿八丁坂(泊) 2022年11月25日(金)

  朝食は6時。なかなかに豪華です。 f:id:nippon-henro:20221125175322j:image

 結局奈良の娘さんと一緒にせリ割禅定を目指すことになり、ご主人に6時半に車で道の駅まで送っていただいて、農祖峠を目指して出発。あたり一面放射霧が立ち込めて水墨画のよう。高地だから冷えるのか。

 f:id:nippon-henro:20221125175349j:image 鳥居トンネルからはすごい冷気風が吹いてきます。  f:id:nippon-henro:20221125175443j:image なるほどトンネルを抜けるとそこは霧の中。 トンネルは登り勾配なので高地の冷気が吹き下ろしてくるんだ。 f:id:nippon-henro:20221125175456j:image トンネルを抜けてしばらく車道を歩いて、ようやく農祖峠のとっかかり。  f:id:nippon-henro:20221125175509j:image 歩きやすい道が続く。畑峠、下坂場峠、ひわ田峠越えとは違う。  f:id:nippon-henro:20221125175525j:image まるで京都北山の雰囲気。  f:id:nippon-henro:20221125175540j:image   ようやく頂上。  f:id:nippon-henro:20221125175556j:image  久万高原を歩き、橋を渡ると44番札所大寶寺の総門。もうすぐ。 f:id:nippon-henro:20221125175613j:image  巨大な杉の参道は重みを感じます。 f:id:nippon-henro:20221125175631j:image 仁王門。  f:id:nippon-henro:20221125175713j:image  なぜか巨大な草鞋。 f:id:nippon-henro:20221125175730j:image 更にパワー杉。樹齢何年だろう?  f:id:nippon-henro:20221125175755j:image 最後にこの階段を登ると本堂。  f:id:nippon-henro:20221125175849j:image 威風堂々。  f:id:nippon-henro:20221125175910j:image 大師堂も趣きがあります。 f:id:nippon-henro:20221125175936j:image  お地蔵さんも冬間近。 f:id:nippon-henro:20221125175957j:image  ここにも大勢。 f:id:nippon-henro:20221125180016j:image あれっやばくない! f:id:nippon-henro:20221125180037j:image それでも先を急ぐ遍路は自己責任で行くんだ!  遍路墓もあちこちにあります。f:id:nippon-henro:20221125180355j:image 気分のいい緩やかな登り勾配を進みます。  f:id:nippon-henro:20221125180407j:image 遠くに久万高原の街並み。見納めか?  f:id:nippon-henro:20221125180426j:image  見守ってくださいます。 f:id:nippon-henro:20221125180447j:image あまりヤバイ所もなく、峠御堂トンネル出口に降りることができました。  f:id:nippon-henro:20221125180502j:image  途中で八丁坂の宿にいらない荷物をデポして身軽になって先を急ぎます。8キロ程歩いてようやく45番札所岩屋寺のとっかかりの橋が見えてきました。 f:id:nippon-henro:20221125180517j:image ここからが強い勾配。 車遍路さんもここからは歩きで山登り。結構きつい坂が続きます。 f:id:nippon-henro:20221125180536j:image 入り口の山門。  f:id:nippon-henro:20221125180554j:image  こんな階段や坂が上の方まで続きます。 f:id:nippon-henro:20221125180611j:image  遍路墓ここもあちこちにあります。きつかったのでしょう。 f:id:nippon-henro:20221125180629j:image 地蔵様も数えきれないくらいに  f:id:nippon-henro:20221125180706j:image  あります。 f:id:nippon-henro:20221125180722j:image ようやく岩壁の中に本堂が見えてきました。  f:id:nippon-henro:20221125180739j:image   3時を少し過ぎたので、断れられないか不安でした。せリ割禅定は1時間半くらいかかるので日がくれそうです。 f:id:nippon-henro:20221125180758j:image でも無事に300円納めて36不動を周るお札と扉の鍵をいただきました🔑。 f:id:nippon-henro:20221125180817j:image  ここから始まります。 f:id:nippon-henro:20221125180832j:image  こんなお不動様があちこちにありそれぞれに決まったお札を納めるので、お不動様を探すのと、お札をマッチングさせるのに時間がかかります。 f:id:nippon-henro:20221125180846j:image  しかもかなり急な登り坂。 f:id:nippon-henro:20221125180902j:image 岩壁にそって進みます。  f:id:nippon-henro:20221125180944j:image 最後にいかつい赤不動。  f:id:nippon-henro:20221125181009j:image ようやくせリ割り禅定の扉をいただいた鍵で開けます。  f:id:nippon-henro:20221125203943j:image 重みを感じます。  f:id:nippon-henro:20221125204002j:image 人1人がかろうじて通れる登り壁が見えます。リュックを預けてないと大変です。  f:id:nippon-henro:20221125204026j:image  本当に急なんだから。途中から鎖を頼ります。 f:id:nippon-henro:20221125204042j:image ここからは80度くらいの岩壁を太い鎖で登りました。  f:id:nippon-henro:20221125204104j:image  上に21段のほぼ垂直の木の階段があります。階段は一部腐っていて登らないで下から遥拝して戻って来るように納経所でも言われたところです。さてどうしたでしょうか? f:id:nippon-henro:20221125204123j:image             下りの方が足元が見えない分大変です。  f:id:nippon-henro:20221125204301j:image   f:id:nippon-henro:20221125204315j:image 特に壁の間は滑りやすく、足がかりも少ないので、天候のよくない日は辞めた方がいいです。落ちて亡くなられた方もいるという噂です。  f:id:nippon-henro:20221125204326j:image  ようやく終わり無事鍵を返すことができました。1時間あまりかかりました。

 本堂の上にも祠があり、ここは誰でも上がることができます。 f:id:nippon-henro:20221125204342j:image   f:id:nippon-henro:20221125204355j:image 下りで足がすくむ人も多いです。丁度上がろうか迷っている女子大生2人がおられたので、励ましてガイドして喜んでおられました。

 下に降りたら時間は5時を過ぎていました。あと6キロ弱。宿に電話して、すみません6時過ぎになります。

 夕方なのでバスもなく...。急いで歩いているとさっきの学生さんが車で手を振って、通り抜けていきました。

 我々としてはヒッチハイクしたくって手を上げたつもりなんですけど。古岩谷トンネルに吸い込まれて行きました。 

 でもなんとなんともう一度戻ってくれたではありませんか!医療系の学生さんで実習が終わったので観光しているとか。感謝して送っていただきました。前回一周目の時は、車のお接待は丁寧にご辞退していたのですが、2周目になるとそこまでこだわりません。しかもここは内戻りなので歩きは繋がっています。いい出会いができました。

 おかげで宿にも5時過ぎに着くことができました。

 去年歩いた時にここいやしの宿八丁坂に是非泊まりたいと決めていた宿です。その通りの素敵な宿でした。

 f:id:nippon-henro:20221126045150j:image   f:id:nippon-henro:20221126045157j:image  自家菜園の野菜、こんにゃくの刺身などなど。 f:id:nippon-henro:20221126045212j:image  

 今日同行した女性は広島出身の奈良在住。奈良マラソン走るので、それまでに結願するとのこと。同宿の東京のおそらく70代後半のご夫婦はサンチャゴ巡礼も2人で行って楽しかったとか、今回は少し交通も含ませながら、あちこち楽しんで、今年中に結願されるとか。話が盛り上がりの中、7時半頃に青年が、やっと辿り着けました。道に迷ってわからんとこに出て、真っ暗で宿に電話したら、消防団の方が迎えにきてくれたとか...1人はとにかく大変。でも誰かが助けてくれる。

 宿は一泊二食7,100円。洗濯機、乾燥機無料。浴衣、タオル、歯ブラシあります。

 この日は31キロ、56000歩でした。でも同行した人のスマホの距離は36キロなのでちょいと我がスマホに不信感を抱き始めています